最近巷では『ゲーミング』という名称が付いた商品が出過ぎている。巣ごもり需要増だろうか。
ゲーミングパソコンをはじめとした、ゲーミングチェア、ゲーミングキーボード、ゲーミングマウス、ゲーミングスマホ、ゲーミング毛布そしてゲーミングトイレまで出る始末である。
この『ゲーミング』の定義はゲームに向いている、ゲームに集中できる、ゲームの腕を向上させるみたいなイメージがある。といっても「オフィスワークにもぴったり!」とか書いてあるので何が『ゲーミング』なのかもうさっぱりわからないンゴ。
なんだか見た目がサイバーチックなだけ.......というのが俺の正直なイメージである。といってもデザインが気に入って『この椅子に座るとテンションあがる』とか気持ち的要素は大事。
しかし『餅は餅屋』という言葉がある様にその商品を作る環境が整っていて、今までトライ&エラーを繰り返して沢山のノウハウを培ってきている専用メーカーの方がいいのもを作れるのは間違いない。
目が眩んで激安ゲーミングチェアを買ってしまい使い込んでこそ色々思う。もう買い換えたけど一応1年半毎日俺の椅子として500日は頑張ってくれたのでその正直なレビューを書いていきます。
ゲーミングチェアを買ってしまった経緯
俺は以前ダークソウルシリーズとモンハンワールドというゲームにズブズブにはまってしまった。
仕事が終わったらすぐにパーティー編成をして午後7時から12時までくちゃべりながらひたすら敵を駆逐する作業に没頭していた。
そんな状況が長く続くと「あれ?俺の生活って『ゲーミング』じゃね?」なんて良く分からない思考になる。
毎日の家ゲーを更に快適にする為には『ゲーミング』製品を買うしかないと思ってしまった。
というのも『ゲーミング』の名が付くものは
- ゲームをする為に最適化された作りになっている
- 腰痛や肩こりを軽減させてゲームによる疲労を軽減させてくれる
- よりゲームを快適にプレイできる様になりテクニックや精度が向上する
- より深い没入感を体験する事でプレイ時の満足度があがる
といったイメージを勝手に想像していた。クソほど見せられた広告のせいもあると思う。
そして調べてみれば見るほどに絶賛レビューに溢れている。
「実際どうなの?椅子は椅子メーカーの方いいんじゃない?」なんて自分本来の意見がレビューを見るたび『俺の感性が間違っているのか?』なんて気持ちにすらなる。
そして気づいたら購入していた。サクラレビューの精度あがりすぎやろ。マジで養分してしまった。
俺が買ったのはGTRACINGの909【GT002のオットマン付き】というモデルだ。
GT-RACINGというちょっと透明性の無い会社
まずこのGTRACINGだが販売店舗は持たない為、椅子なのに試し座りが出来ない為自分に合うかは運が絡む。
しかしネット販売だけという事で人件費や店舗維持費などの経費を抑えている為もちろん価格は激安。
あとは製造元は不明。
日本での会社所在地は東京都千代田区岩本町3-10-7 東自機ビル7Fとなっている
2021年3月29日に設立したようだ。といってもただ日本の輸入代理店である。
少し調べていくと中国の武狄実業(上海)有限公司という家具や日用品を取り扱うメーカーのようだ。
別に中国で生産しているのなんて当たり前なんだけど、その辺りの情報があまり開示されていないのが少し不安な気持ちさせる。
公式ページでの情報量もGTRACINGやAKRACINGに比べればケタ違いの少なさである。公式という名のただの販売ページって感じ。
また会社としての歴史をみてみると
- AKRACING・・・2000年からレーシングシートを制作していた
- DXRACER・・・こちらも2000年から自動車用のシートを作成【おもに高級車】
- GTRACING・・・2011年からゲーミングチェアを作成
こういった歴史となっていてAK・DXに関しては自動車での『人が快適に座る』ノウハウが詰まった製品作りとなっている。
もちろんGTRACINGが粗悪品だ。と一方的にたたき上げたいんじゃないんだど、長く毎日使うものだからこそ値段とデザインだけを見ていてはいけない。
15000円で1年半しか使えないのと30000円で5年感使えたのであれば結局は1年あたりの使用量は安いモデルの方が高くなってしまう。また不満を我慢しながら使うのも精神的にも腰痛的にも良くない。
できれば毎日使うものは信頼性と技術力の高い物を購入したいところである。
俺が買った909【GT-002】を見てみよう【写真大量】
DXRACERは3万~5万、AKRACINGは4万~6万といった価格帯の中俺が購入したのは1万5千円である。
見た目はAKRACINGマルパクリと言っても過言ではないデザインだ。かっちょいいけど部屋に置くと浮く。まじで浮く。
どうだろうか。
ビジュアルだけを見るとこれで1万5千円?!かなり安いな......!!となるんじゃないだろうか。
サイズ感や存在感は他メーカーに負けず劣らずといった印象だ。ここからは端的に俺が一年半使って感じたメリットデメリットです。
1年半毎日4時間以上使って感じたメリットデメリット
まずはメリット
- 見た目がまずまずカッコいいので最初は気分が上がる【2週間で慣れる】
- 値段の割には装備の『数』が豪華【ヘッドレスト・ランバー・アーム高調整・超ハイバック・オットマン】
- 寝ようとすれば寝れる【睡眠の質はゴミ】
- リクライニング角度の自由度が高い。
こんな所だと思う。
装備が沢山ついているんだけどいまいち精度が甘い。
そしてデメリット
- ギシギシゴロゴロクッソうるさい
- ビニールみたいな生地で蒸れる
- オットマンの剛性がカス
- デカい邪魔
- 座面が低い
- 1年3か月で自動降下システムの機能が付いた。
- ガチ寝するとひっくり返る
- 床に塗料が付着した
こんな感じ。メリットは色んなステマ界隈がたっぷり述べてるのでいいでしょ。
デメリットを解説していきます。
ギシギシゴロゴロクッソうるさい
椅子を動かすとマジでゴロゴロゴロ.......と家に響く。うるさい。多分ベアリングがUNK品質。
あと座るたびに「ギシッ」「ミシッ」と音が気になる。ちなみに俺の体重は75kg。136kgまで耐えれる設定とはいえそんな巨漢が使ったら音ヤバすぎると思う。
んでリクライニング角度を調整する度に刻まれた角度の入りが甘いと背もたれに体重をかけると「バッキーン!!」と爆音が鳴る。同居してる人ほんとすまん。
立って座ってを繰り返す度この音ストレスみたいなのが溜まっていくんだけどちょっと俺には耐えられなかった。
ビニールみたいな生地で蒸れる
ちょっとシボ加工みたいなのがされていて滑り止め効果と見た目はいいんだど、
とにかく蒸れる。汗っかきの俺はケツ汁・背中汁超超超ペタMAX。毎週拭き掃除してたからそこまで変色とかはなかったけどマジで蒸れる。
長時間座っていると不快になってくるので俺はメッシュシートを座面に置いてた。
オットマンの剛性がカス
ほっそいパイプ二本で支えてるだけなので当然っちゃ当然なんだけど、
グラグラしすぎてコワイ。足を「ボン!」と投げる様に置くと恐らく逝く。なので優しく足を置いてたけど椅子に気を遣う事がストレスなのですぐに使わなくなった。
あとオットマンが結構下の方にあるので足が下がった状態で寝るのはあまり良くない。
デカい邪魔
まあこれは自分の部屋の整理整頓とかが出来てないのと部屋の広さに見合った買い物をしていない俺が悪いんだけど、邪魔。
俺のデスクにはあまりにも大きすぎた。『大は小を兼ねる』なんて言葉があるけど、例外も沢山あるみたい。椅子が代表格だった。
座面が低い
やはりコレが致命的。俺は身長176cmなんだけどもっと背の高い人だと膝が窮屈で仕方がない。
使っているテーブルに対して低すぎたのでキーボード打ちが辛すぎた。昇降式テーブル使っている人には関係ない話だけどウチは固定。
1年3か月で自動降下システムの機能が付いた。
ガスシリンダーが壊れた。ゆっくりゆっくりと5日ぐらいかけて一番下まで下がる。あまりにもゆっくりだったので気付くのに時間がかかってしまった。
忍者降下システム。なんで他はうるさいのにここだけ静かなんだ。おかしいだろ。
ガチ寝するとひっくり返る
一回マジで死にかけた。
というのも椅子で寝れる!!みたいな売り文句だったので一回はやってみようと思った。
ランバーサポートがごつごつしていて寝午後地は最悪だったか何とか毛布にくるまりながら寝てたらいきなり景色が変わった。普通にひっくりかえった。ワロス。
俺みたいな胴長の人間は重心が上の方にあるので要注意だぜ。
床に塗料が付いた
カーペットの上での転がりが悪かったので取ったらすぐにこうなった。ワロス。
まとめ
安さだけを追い求めるならGTRACINGでもいいんだろうけど決してオススメはしない。まじで。
ゲーミングチェアが欲しくてGTRACINGを候補に入れているならプラス1万2万してDXRACERやAKRACINGのベーシックモデルを買った方が絶対いい。作りが圧倒的に違う。
それでも俺はGTRACINGをかうんじゃあああ!!!って人は止めはしないぜ。
ちなみに今はオカムラのシルフィーというオフィスチェアを使っている。椅子屋の椅子最高すぎる。PC作業だろうがゲームだろが飯だろうが全てが快適。
椅子買い換えたい人はちょっと読んでみてほしい。
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