最近KOMINEのメッシュジャケットを購入したんだけど、
なんとなくCE1よりCE2の方が防御力って高いだろ......とか思いながら脊髄のアップグレードを行ってるふんわりと思った。
「なんかどのジャケットも胸と背中の初期装備ショボくね?」
トダです。ツイッターやっています。サイト更新情報と秋田の写真・ネタを掲載しています。フォローお願いします。
といっても胸と背中と胸用のプロテクターを自分で用意すればいいだけの話にはなるんだけど、
なんでなんだろうと思ったのでまとめてみる。
そもそもCE規格とは何なのか。
CE規格は欧州【ヨーロッパ】で製品を販売する際に必要な安全・品質基準の事。
CEマークが無いとヨーロッパに輸出する事が出来ないという事になります。
という事は日本国内では別にあっても無くても関係ないという事になりますね。
CEマークの正式名称
CE(Commission European)の事でフランス語で「欧州の法律に適合している」という意味を持ちます。
マジで日本関係ねぇ。
CEという大きな枠ので中でバイクのプロテクターはEN1621-○○という数値で分類されています。
EN規格 | 製品 |
---|---|
-EN 1621 - 1:2012 | 部分プロテクター |
-EN 1621 - 2:2014 | バックプロテクター |
-EN 1621 - 3:2018 | 胸部プロテクター |
-EN 19038 :2010 | ゴーグル |
-EN 13634 :2017 | シューズ |
-EN 13594 :2015 | グローブ |
-EN 13595 | プロ向けのバイクウェア |
-EN 17092 | 一般向けのバイクウェア |
といってもこんな細かい数字なんて覚えても仕方ないので、
まあ「CE規格の中でもバイク用プロテクター固有の数値があるんだなー」ぐらいで大丈夫ですね。
バイク用プロテクターにおけるCE規格の取得方法。
試験方法は2.5kgの重りを2mの高さから落下させ、
プロテクターを通して体に伝わる力【kn(キロニュートン)】を測るというものになります。
その衝撃吸収の度合いよってレベル1・レベル2に分類されます。
ちなみに1キロニュートンあたりの衝撃ってどんくらいやねん。という話になると思いますが、
色々な条件や環境によって左右される為「〇kNは野球ボール150kmを受けた衝撃!」みたいな表現は出来ません。
ただし1kNは重さにすると約102kgの重量となります。
なのでだいたい1kNは100kg......のおじさんが上に乗った。ぐらいの認識でいいと思います。
ちなみにヘルメット工業会【JHMA】のデータだと、19kNの衝撃を頭にうけると人間は普通死にます。
胸・背中のプロテクターは肘・肩・膝に比べ審査が厳しい
EN-1621-〇〇〇......という分類の中で、
肘・肩・脛などは部分プロテクターの分類でしたね。
背中と胸は部分プロテクターとは違うより厳しい規格に分類されています。
それぞれの規格の防御力を見てみましょう。
EN-1621-1 肘・肩・膝等の部分プロテクター
先ほどの2.5kgの重りを2メートルから落とす。を9回繰り返します。
プロテクターを通して体に伝わる衝撃が
レベルごとの防御力の違い
- 35kN以下であれば、レベル1
- 20kN以下であれば、レベル2
となります。ただし、測定した結果が1回でも50kNを超えていたら不適合となります。
20kN以下ならCEレベル2......という所でピンときた人も多いはず。
頭部に受けたら即死レベルの衝撃でも部分プロテクターならレベル2に分類されるってわけなんですね。
だとしたらレベル2一択になりそう。
EN-1621-3 胸部プロテクター
試験内容は同じですが、衝撃の平均値と最大値の二つの表記があります。
レベルごとの防御力の違い
- 平均30kN以下かつ最大45kN以下であればレベル1
- 平均20kN以下かつ最大35kN以下であればレベル2
となります。
レベル1で平均30kNという事は肘肩膝の部分プロテクターのレベル1よりも少し厳しい数値になりますね。
頭部の次に死亡原因の第2位にいるだけありますね。
EN-1621-2 バックプロテクター【脊髄】
これも胸部同様の表記になります。
レベルごとの防御力の違い
- 平均18kN以下かつ最大24kN以下であればレベル1
- 平均9kN以下かつ最大12kN以下であればレベル2
脊髄プロテクターに関してかなり厳しい数値になっています。
死亡率の直接原因としては低いものの、脊髄を損傷すると半身不随などの重篤な障害がのこる為
衝撃吸収能力は非常に厳しい数値で管理されています。
キロニュートンの数値だけみると同じレベルでも部分プロテクターの約2倍の性能が必要となります。
メーカーは胸・背中のプロテクターを別売りせざるを得ない
さきほどのCE規格の数値から見えるように胸・背中は審査が厳しいですね。
肘・肩・脛の部分プロテクターと同じ材質・品質で胸と背中を作ってもCE規格が通らない事案が発生しますね。
となればプロテクターは無し、もしくはペラペラのパットだけ入れたりして
オプションパーツとして販売するのは当たり前といえば当たり前ですね。
各社微妙に形状が違う上に様々なサイズ展開を行っているので使い回しが出来るか出来ないか微妙なラインで売り出しています。
オプションパーツは囲い込み商法をしているので、ライジャケを沢山もっている人はインナープロテクターを使うのが賢明ですね。
-
コミネの脊髄プロテクターSK-829がオススメ。タイチTRV044から乗り換え。
続きを見る
もちろんCE2の方がいい。自分の命・健康と付け心地を天秤にかけよう。
もしプロテクター無しで致命傷になる衝撃を受けた場合、
- CEレベル1なら重症で済む可能性がある。
- CEレベル2なら重症~軽傷で済む可能性がある。
といったところでしょうか。
モチロンレベルが上がるにつれて素材は硬くなり、付け心地はゴツゴツしてくるというデメリットはあります。
D3Oをはじめとした様々な素材が出来てきていますが、
レースで使われているのがハードプロテクターである以上ハードプロテクターこそが最強です。
もちろんソフトタイプでも厳格な基準をクリアしたものがありますので
色々選ぶ楽しみもまたバイクライフの一つですよね。
- 街乗り用の装備【ソフトタイプ】
- 長距離ツーリング用の装備【ハードタイプ】
など好みによって使い分けるのもありかと思います。
-
フォースフィールドのプロテクターが最強すぎた【俺評価】
続きを見る
しかしツーリングは転倒、街乗りだと車との衝突する可能性が.......などリスクの種類が変わってくるので要注意です。
正直俺の周りには割とえげつないケガをしている友人上司がいるのでどんな時でもプロテクターは付けてほしい所です。
自分の使用目的にあったプロテクターを付けてバイクにおけるリスクを少しでも減らしましょう。